「フジが数字を操作している」とまでは言えないが、調査
ごとの“癖”はある
「物価高対策を6割が評価していないのに、内閣支持率62.5%は高すぎるのでは」と感じるの
は自然です。
結論からいえば、FNNの数字が比較的高く出る主な理由は、次の4点だと考えられます。
① 実はJNNとの差は3.3ポイント
2026年8月の数字を比べると、
FNNとJNNの差は3.3ポイントです。1,000人程度の電話調査には通常、数ポイントの標本誤
差があります。そのため、この差だけで「FNNの数字は異常」「意図的に高くしている」と
は判断できません。
一方、FNNとANNでは10ポイント以上違います。ただしANNは7月18・19日、FNNはそ
の後の8月調査です。調査時期も異なるので、そのまま比較するのは危険です。
FNNの過去調査は、固定・携帯電話へのRDD方式で全国約1,000人から回答を得て、人口
ANNもRDD方式ですが、2026年4月から年代別補正を変更しています。ANN調査方法
② 調査した時期が違う
JNNは8月1・2日に調査し、支持率は59.2%でした。JNN・8月調査
その後、高市首相は食料品の消費税率を1%へ引き下げる方針を閣議決定し、熊本地震へ
の対応も大きく報道されました。FNN調査は、こうした動きの後に行われています。
つまり、一部の人が
物価高対策には不満がある
しかし消費税減税の決断は評価する
地震対応には期待する
ほかに任せたい政権が見当たらない
と判断した可能性があります。
③ 「政策への評価」と「内閣支持」は別の質問
ここが最も重要です。
「物価高対策を評価しない」と答えた人が、必ずしも「高市内閣を支持しない」と答えるわけ
ではありません。
例えば、
物価高対策は不十分だ。しかし外交・安全保障や指導力は評価するので、内閣全体としては支持する。
という回答は矛盾ではありません。
内閣支持率には、政策の実績だけでなく、
首相個人への期待
女性初の首相としての象徴性
決断力や発信力への評価
外交・安全保障政策
野党への不信感
「ほかに適任者がいない」という消極的支持
などが合算されています。
したがって「物価高対策への不満60%」と「内閣支持62.5%」は同時に成立します。
④ FNN・産経調査には比較的高く出る傾向がある
世論調査には、調査会社ごとに継続的な「ハウス・エフェクト」と呼ばれる傾向があります。
質問文、質問の順番、電話のかけ方、回答者の構成、回答しない人の扱い、年代・地域補正
などが少しずつ違うためです。
実際、2026年6月の主要各社調査でも、高市内閣の支持率は毎日新聞51%から読売新聞69%ま
で、最大18ポイント開いていました。2026年6月の各社世論調査比較
FNN・産経は高市政権の支持率が比較的高く出る調査の一つですが、読売・日経などでも
高い数字が出た月があります。したがって「フジだけがおかしい」というより、各社にそれ
ぞれ高低の傾向があると見る方が正確です。
Yahoo!の「みんなの意見」は世論調査ではない
記事に掲載されている「想定内80.4%」という投票結果は、統計的な世論調査ではありません。
Yahoo!を利用していて、その質問に関心を持ち、自分から投票した人だけの数字です。同じ
人が集まりやすいため、日本国民全体の意見とはみなせません。
私の見方
FNNの62.5%は、捏造と断定できる数字ではありません。ただし、これをそのまま「国民の6
2.5%が高市政権の政策全体を高く評価している」と読むのも間違いです。
むしろ今回の調査から読み取れるのは、
高市首相への期待や消極的支持は残っているが、暮らしに直結する物価高対策への
不満は非常に強い
という政権の二重構造です。
一社の数字よりも、複数社の平均と同じ会社の前月比を見る方が実態に近づきます。現時点
では、高市内閣の実勢支持率は「50%台後半から60%前後」と見るのが妥当でしょう。
FNNの62.5%はその上側、ANNの49.2%は下側に位置する数字だと考えられます。

消費税減税で景気回復するかな利上げの効果の方がよさそうだけど
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